もう40~50冊ほどの不動産投資の本を読み、
少ない退職金を今後どのように運用していこうかと考えをめぐらせていた。
アパートやマンション経営といった大家としてのビジネスを始めようかと思っていたのである。
出来れば、近い場所で東京都内で良い物件があればと不動産会社へ連絡もし、ネットでも
楽待や健美家などの名の知れたサイトでも物件を探し続けていた。
利回りが12%以上のものに絞り、夫婦どうにか生活していけるだけの家賃収入があれば
年金生活まで持ちこたえればその後も生活していけるだろうという甘い考えであった。
利回り12%といっても、それは表面利回りであり、実際には空室が出たりするので、7~8%といった数値を見積もるべきである。しかも、現在は明らかにマンションやアパートは供給過剰で空室が増えていることから、満室経営に持っていくにはリフォームや宣伝費用等のコストがどうしてもかかってしまう。それに、固定資産税やローンの返済や管理会社への委託料といったランニングコストも問題である。
とてもではないが、アパート・マンション経営だけで生活していくのは、無理である。
家賃の滞納や裁判等が発生すれば、もっと大変になるので、管理会社に管理を委託するための費用もバカにならない。
不動産投資の書籍やサイトでは今が買い時だとか、サラリーマンでも大家になって大儲けみたいな話が載っているが、よ~く考えてみる必要がある。
少子高齢化、空家や空室の増加、地方での人口減少と都会での人口集中・・・
いろいろ考えた結果、アパート・マンションを購入して大家として経営しても将来は無さそうだとの結論に至った。
ローンの返済のために働いて生きるのは馬鹿げている。
東京都内で良い物件があっても、とても手が出せないほど高額物件であり、私のような素人が手に入れられるならば、大手の不動産会社が購入しているはずである。
大切なお金であればこそ、自分自身の意思と責任において運用方法を決定すべきである。
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